先週、下顎両側第二大臼歯にチューブをつけてワイヤーを入れた11才女子の患者さんが急患来院した。
歯の間のステップが大きい場合は非常に力が弱く体温での形状記憶合金のワイヤーを使う。
しかし、それは非常に力に弱いため、咬合でチューブから抜けて急患来院が多い。
だから、先週の治療の時はそれを使わずに、ステンレススチィールの細いワイヤーにループを曲げ入れた。・
現在、性質の良いワイヤーが多く販売されてステンレススチィールのワイヤーにループを曲げ入れるなんて古いのかもしれない。
でも、適切な所に適切なループを曲げると治りが速いと思っている。
その時は、いつも曲げているL型のループを曲げ入れた。
このループは効果はあるのだが、歯肉に食い込んだり、頰粘膜の方に飛びだしたりと調整が難しい。
この患者さんも最初は歯肉に食い込んでいたいと言った。
そこで調整したら今度は頰粘膜に飛び出し、チューブから抜けることが心配な状態だった。
患者さんに確認して痛くないというので、帰っていただいたが、結局今日の急患となった。
そこで今日はループの形を e型にしてみた。良さそうだった。
このように、ささいなことを工夫しながら日々の臨床を行っている。