今日の最後は16歳の女子高生の矯正相談だった.
主訴は右上乳中切歯が残存し、永久歯が出てこないということだった。
その歯は小さいながらも歯列に収まり、、 欠損しているよりは見た目の良い状態を作っていた。
そして一般歯科医院で後続の永久歯があるらしいが出てこれるかどうかわからないというような指摘を受けたという。
まずはレントゲンを撮ってみないことには、中の様子が分からない。
デジタルのデンタルx線写真を撮ってみた。
乳歯根はほとんど吸収されてない。
その下に永久歯の歯冠が写っている。
歯冠部だけしか写っていなかったので、位置を変えてもう一枚撮影した。今度は根尖まで写っていた。
それを見ると歯根が曲がっているわけでもなく、癒着しているようにも見えない。
ただ歯頸部付近白丸像が二つ見える。何か分からないが今まで見たことはない。
デンタルX線ではそれが歯の組織なのか別物なのかもわからない。
結局それ以上の情報はCT出なければ分からないので説明はそこで終わった。
そして、乳歯は近いうちに脱落が見込まれる。それより大きい永久歯は普通には交換できない。
牽引が必要か否かは別にして、出てくるスペースを確保しなければならない。
その患者さんの咬合状態はかなり正常咬合に近い、上下顎前突だ。
そこは全く主訴になく、話を向けても気になっていないようだ。
だから、もし萌出させるような時には拡大してしまえば良いのかとも思ってしまう。
正常咬合の上下顎前突は主訴にあってもなくても悩んでしまう。