9歳の男子、反対咬合と思われるような患者さんが来院した。
すでに1件矯正歯科医院で相談してあるそうだ。
そこでも、やはり患者さんの顎の発育について注目して話があったという。
しかし、その見解は異なっていた。
積極的に下顎の成長発育をコントロールするような話だったらしい。
私も昔は積極的に下顎の発育の抑制を試みたことがあった。
だが、ここ10年そのような事はほとんど行っていない。
それは私だけではなく、私の親しい矯正歯科医はほとんどそのようになっているようだ。
このような事は前にもブログに書いたような気がする。
現実的には反対咬合の相談が少なくなっていること、また大人の反対咬合はかなりの割合で外科併用の矯正治療になってしまうなどが挙げられる。
外科併用の矯正治療が保険治療に採用されているということも関係があるだろう。
それでも今日の9歳の患者さんには、左上側切歯に問題があったためこの時期の検査もいいかなと説明した。
これらの考えの中には、長い治療を避けたいという自分の気持ちが入っているのかもしれない。