今日の初診患者は小学6年生男子で、右下第2小臼歯のはえる隙間がまったくない状態だった。その中にその歯があることは一般歯科で確認されて、矯正歯科での相談を促されていた。
他の問題としては、かみ合わせが深く(過蓋咬合)、やや上顎前突傾向で正中もあっていないが、歯列に叢生はなく一見、親が不正咬合(矯正)を意識する状態ではない。
だから当然、簡単に治療できないものかと考えて相談にくる。
しかし、小臼歯の幅7~8㎜のスペースを、この年代で回復するのは容易ではない。
だから抜歯ケースとなる可能性も含めて通常の期間や料金の話をすることとなった。
説明は聞いて帰ったが、おそらく治療に入ることはなかろう。
歯や咬合、口元に対する価値観に関することだろうが、私だって放置して舌側にはえてきたら、その歯を抜歯すればよい考えてしまうかもしれない。
しかし矯正専門医としてそれを第1案として提案するわけにもいかない。